皇室の必要性を私みたいなバカにも納得できるよう、誰か説明して


とりあえず、小泉純一郎は今国会中の皇室典範改正を諦めたようで何より何より(^人^)。
でもその理由が、既報のように「もし皇室典範を改正して女性天皇を認めたなら、
紀子さんの子供が男子だっとしても、その子が天皇の地位を継げなくなるんですよ?」

側近に説得されたから、って理由だったとしたなら、あれだけ騒いでた皇室典範改正は
何だったんだよ、って言いたくなるよ。お前が国会に提出しようとしてたのは、皇室に男子が1人
産まれようとしただけで揺らぐようなモノだったのかよ、と。
それだけ小泉純一郎の提出しようとしていた法案が、不備だらけのアホな内容だったって
証拠ですわな。


もし皇室典範を改正するのなら、女性として切に願うのは、皇室に嫁いだ人間が「男子を
産まなくてはいけない」
というプレッシャーから開放される内容だ。
先日述べたように、妊娠・出産は思い通りに行くものでは無い。どうしても男子が欲しいのなら
皇太子の精子と雅子さんの卵子を結合させて、染色体検査で男子を選別して、代理母にでも
産ませリゃいいんじゃねーの?(もちろんこの辺は、偏狂的に男系天皇に拘る電波人間に対するイヤミ)


平沼赳夫下村博文に代表される、頑なに女性(女系)天皇を否定している人達に聞きたいのは
「女性(女系)天皇が誕生することで、何か貴方達に実害が齎されるのですか?」ということだ。
例えば『憲法9条』については、改正されたら家族が徴兵されたり、果ては戦争に駆り出されて
大切な家族を失う可能性だってあるのだから、周りの人間がどう言おうと私は断固反対するけど
女性(女系)天皇を認めたからと言って、そういった不都合が何か生じるんでしょうか?と言いたい。
単に天皇を崇拝する人達にとっては、それまで続いてきたものが壊されてしまう、という恐怖を
味わいたくないってだけなんでしょ? それ以前に、「伝統を守る為には、雅子さんや紀子さんが
犠牲にならにゃアカンのか?」と言いたくなってしまうよ。だったら反対するアンタ達は、男系を
維持する為に、具体的に何か皇室に協力できんのかね。個人的には、自分では決して「出産」を
経験することの無い「男」が、皇室の子供の性別にあれこれ口出しするのって、説得力を全く
感じないのですが。
何だか彼らみたいな人間には、美智子さんの実家「正田邸」が取り壊される際に
ひたすら取り壊しに反対して、失笑を買っていた人達と同じ匂いを感じるのですがねぇ。
実際に暮らしていた美智子さんが「仕方ありません」と発言しているにも拘わらず、取り壊しに
頑なに抵抗していた人達って、見ていてちょっとイタかったなぁ*1


もし今回紀子さんに宿った命が男子だったとしても、その子が天皇に即位するまで生きている
可能性は決して100%では無いと考えるのは、少しばかり長く生きて、人の死に接した
ことのある人なら普通に持つ感覚だと思う。その点を無視して、紀子さんの子供が男子だったなら
その子が天皇を即位できるって思っているノーテンキな人達が多いんだなぁ、ということが
今回の皇室典範改正を見送りにした経緯を見ていてわかりました。皇室を存続させたいなら
何かあってからじゃ遅いだろーよ。男でも女でも、直系の子供なら即位できるような
皇室典範に改正しないと、皇室の存在自体危くなるでしょ。個人的には「基本的には第一子優先。
但し、男子が産まれた場合はそちらを優先する」っていう案が、今の状況では一番無難で
受け入れられやすいのではないかと思います。つまり、もし紀子さんの子供が男子だったとしても
一旦愛子さんが天皇に即位して、その後紀子さんの男子の子供が即位する、という感じ。
でも、そーゆー案を出すと「天皇になる為には帝王学を教育する必要があるから、後から男子が
産まれたからと言って、途中で教育方針を変えるわけにはいかない」みたいなことを
言う人もいるけど、それ自体が男子の子供を重要視してる証拠だよなぁ。じゃあ、女子には
これまでテキトーな教育しか受けさせてこなかったのかよ、と。先程書いたように、男子が
産まれたからって、その子が病気や事故で天皇を即位するまで生きていられる可能性なんて
100%じゃないのだから、そういった事態も想定して、誰が天皇になっても不都合の無いような
教育を平等に受けさせる義務が宮内庁にはあるんじゃないの? 現在の皇室典範では
それは難しいのかもしれないけどさ。


今回皇室のあれこれを書くにあたり、皇室のことが書かれた他のブログも数ヶ所見たのですが
皇室典範を改訂するだなんてアホ」みたいなことを書いてたブログが正直気持ち悪かった。
こーゆー偏った考えの人って、国が戦争を始めたら何の疑問も持たずに戦地に赴いて
天皇陛下万歳!」って言いながら死んでいくんだろうな。
本来なら「はだしのゲン」のゲンの父親みたく、戦争に反対する人間こそ
評価されるべきなのに、「戦わないなんて臆病者」みたいなことを言う奴の方がどうかしてるよ。
そういった「やらない奴は腰抜け」的な発想って、例えは悪いけど、集団レイプ事件を起こす
心理と似ていると思う。間違いを正すことこそ、勇気がいることなのに。
男たちの大和』という映画では「愛する者の為に命を捨てる男の美学」みたいなのが
描かれてるみたいだけど、女の立場から言わせてもらうと、そんなん美学でも何でも無い。
好きな人が自分の為に死ぬより、ずっと一緒に生きてくれる方がいいに決まってるんだけどね。

*1:彼らは「実家を失う美智子様が可哀想!」と言いたいのかもしれないけど、私も諸事情で実家を失ってるから「そーゆーこともあるよな」としか思えない