その後


例の『東武野田線の運転士が、自分の子供を運転席に入れて解雇』事件*1
報道のあった直後は、ヒステリックな「そんなことで解雇なんて可哀相!」という
感情論ばかりが目立っていたが*2、最近は皆さん冷静になったのか、自分と同じように
「運転士の行動は軽率。乗客に与えた不安を考えると、処分は妥当」という意見が
多く見られるようになったので、「そう思ってたのは私だけじゃなかったんだ」と
安心しました。(家で取ってる新聞の読者投稿欄でも、最近は「処分は妥当」派が
多いと書かれていました)


自分が「処分は妥当」派だから、余計にそう思うのかもしれないけど、運転士を
擁護する方の意見には、「そうか、確かに処分は重過ぎるな」と思わせるほどの
説得力が皆無だったんですよ。ほっとんどが「こんなことで解雇だなんて
おかしい!」という感情的な意見ばかり…。「何も起こらなかったのだから
いいじゃないか」という意見も多く見ましたが、これって極端なことを言えば
飲酒した人間が車を運転しても「事故が起こらなければ別に良い」と言ってるのと
同じくらいおかしな意見だよね。「事件にならなきゃ何しても良い」なら
世の中のルールは全て必要無いってことだもんね。第三者から見ると「それじゃあ
運転に集中できないだろ」と判断されるからこそ、飲酒運転も「電車の運転席に
部外者を入れる」という行為も罰せられるんじゃん。普通に電車を利用&車を
運転する立場から言うと、どっちの行為も「カンベンしてよ、お前のそのバカな
行為のせいで、こっちが巻き添え食うのだけはゴメンだ」と思う。


聞けば、鉄道法(?)とやらに『運転室に部外者を入れたら解雇処分』という項目が
あるそうじゃないですか。今回のこの件は「運転士の子供は部外者か?」という点で
意見が分れるから、こんな騒動になったんでしょうね。でもやっぱり、非常事態でも
無いのに運転室のドアを開けたこの運転士の行為は「乗客の安全を軽視した」と
捉えられても仕様が無いですよ。このご時世、「リストラ」の名を借りた理不尽な
「首切り」が横行してる中、こんな明確な理由があって解雇される人間に対して
何故世論がここまでこの運転士の味方をするのか、正直理解に苦しみます。

*1:この書き方はおかしいかな。「事件」でも何でもないもんね

*2:はてなでは、報道直後は9割ぐらいが運転士擁護派だったもんなー