LOVE鴻巣市ー♪♪♪

むぎなでしこ



金曜日にハローワークに行かなければいけない為、それまでの
“朝11時頃に就寝→夕方5時頃起床→呑んだくれつつ、ビデオを
見たりして夜7時頃に転寝→夜9時過ぎに夕食”というフザけた
生活リズムを正す為(汗)、約2週間振りに花見に行くことにした。
ルートは“埼玉県東松山市の箭弓稲荷神社で芍薬見物→隣接する
埼玉県吉見町の「道の駅よしみ」に立ち寄る→これまた隣接する
埼玉県鴻巣市の「ポピー・ハッピースクエア」にてポピー見物”という
地元の猛者なら自転車ででも巡れるようなお手軽なコースだったのだが(苦笑)。


午前中はかなりの雨が降っていたが、天気予報通り午後には止んだので強引に出発。
目的地に行く前に、甥っ子が盲腸で入院している病院に寄ったのだが、当初手術する
予定だったのに、思ったより症状が軽く、薬で散らして既に前日に退院していたことが
病院に着いてから判明した。「何で連絡してくんないのよー!」と文句をタレていた
我々母子だったが、後に甥っ子の母(私の姉)が、我が家の留守電にその件を録音していた
事実が判明…。す、すまんm(__)m。普段全然電話の鳴らない家庭だから気付かなかったよ(汗)


まずは箭弓稲荷神社に足を向ける。この神社は牡丹で有名なのだが、牡丹が見頃の時期に
訪れた際、一緒に植えられていた芍薬もかなり蕾をつけていたので「立てば芍薬座れば牡丹*1」の
喩えにもある通り、何かと比較される両者だが、どちらかっつーと芍薬の方が好きな自分は
かなり期待していた…。しかーし、牡丹に比べて芍薬は色々な花の種類があるのが
魅力なのに、ここに植えられていた芍薬は、約95%が牡丹と大して変わらない、白い芍薬
ばっかりだった。しかも午前中の雨で花びらがしおしおだったし…。来年は牡丹だけを
見に来ればいいや。
芍薬は期待ハズレだったものの、1つだけ収穫があった。それは桂壇(ケイダン)という
樹の存在を知ったこと。園内に向かう途中、何かとても良い香りがして「あれ? 芍薬って
こんなに香り強かったっけ?」と思ったが、足元を良く見ると細かい花びらが沢山
散っていて、頭上に目をやると、大きな樹に花びらが細くなった桜のような可愛らしい
色合いの花が咲いていた。香りの元はこの樹だったのだ。樹の幹に付けられたタグには
「桂壇(ケイダン)」という名前が書かれていた。あぁ、そーいや時々芳香剤の香りで
桂壇ってあるわ。そっか、この樹が元ネタ(?)なんだぁ。あまりの心地良さに、しばし
樹の下で香りを楽しむ。ううぅ、出来ることならこの空気持って帰りてぇぇー。


次の目的地は「道の駅よしみ」。今年の4月に出来たばかりのピッカピカの道の駅だ。
以前近くを通った時に偶然見つけたのだが、その時は時間が遅くて野菜の直売所や食堂等が
すべて閉まっていたので、今回はリベンジ。案内のパンフを読むと、食堂では手打ちの
うどんが、かき揚げ付きで500円という安価で食べられるそうだ(何故か埼玉県の中央部には
手打ちうどんが名物となっている所が多い。加須市とか)。昼飯はサンドイッチしか
食べてないから、軽ーくハラも減ったし、試しに1つだけ注文して分けて食べようか、と
母親と話していたのだが、食堂のドアには「本日は棚卸しのため、15時にて閉店します」
という張り紙が…(ちなみに、我々が訪れた時間は16時ちょっと過ぎ)。ななな何でぇー?
食堂が一体何を卸すのだっつーんだよー! あぁ、食べられないとわかると余計にハラが…。
打ちひしがれつつ、野菜直売所に向かう。こちらは平常通りの営業時間だった。
…直売所は棚卸ししてないのに、何で食堂が棚卸ししてんだよ。←まだ根に持ってる
しかし、入ったはいいけど思ったより野菜が安くない。結局買ったのは白菜の浅漬け&
キムチだけ、というヘタレな結果に終わる。
次は、園芸店に入ってみることに。…うーんうーん、こちらも、思ったより値段が安く
なかった。しかし、他の道の駅では比較的皆が知っているメジャーな花ばかり売られて
いるのだが、この道の駅ではあまり知られていないようなマイナーな花ばかり
売られていて、初めて見る花も多くて楽しかったです(^^)。一味違うお庭を目指す
ガーデニング好きなオクサマ、いかがでしょ?


そして最終目的地、鴻巣市の「ポピー・ハッピースクエア」へ。実は今月14日に羽生市
出かけた際に偶然見つけて(そーゆー所があるってのは知ってたけど)、その時は3分咲き
程度だったのだが、見渡す限り植えられていたポピーの大群に圧倒され、絶対また来ようと
思っていたのだ。本当はもう何日か早く訪れたかったのだが、ウダウダしてるウチに
こんな時期の訪問となってしまった。なので正直、見頃は過ぎちゃったかな、と思って
いたのですが…。その想像は嬉しい意味で裏切られた! もー見頃も見頃真っ盛り!!
何コレー? ここは本当に日本なのかあー? こんな一面の花畑見たこと無ーい!!
目の前に広がる素晴らし過ぎる光景に、私の口からは「うっわ〜」「ひゃあ〜」
「ひょえ〜」という簡単な感嘆の言葉しか出なくなっていた。←つまんねぇー
美しい景色を堪能していると、自転車に乗ったジモティらしいおじちゃんに「スゴいよねぇ
今がちょうど一番いい時期だよねぇ」と声をかけられる。見知らぬ人間同士が、同じ物を見て
同じ気持ちを共有できるなんて、とても幸せな瞬間だったと思う。地元の人にとっても
この素晴らしい花畑は誇りなんだね。ああぁそれなのに私ってば「そうですね、すごく
キレイですよねー」としか返せなくて、会話がそれ以上続かなかった…。おじちゃん、ゴメン。


風景を堪能した後は、1つ1つの花をじっくりと見物することにした。普通ポピーって
大きくてビロビロした花びらが6〜7枚付いていて、ここのポピーも大多数はそういう
普通のポピーだったのだが、中にはバラと見間違うほどの見事な八重咲きの花びらを付けた
ポピーも多く見られた(知らない人に写真を見せたら、絶対バラと間違えると思う)。
しかも、ポピーは大抵「赤!白!黄!ピンク!オレンジ!」と、くっきりはっきりした
主張の激しい色をしてるのだが、ここではそれまで見たことの無い色味のポピーも見られた。
肌色が混ざったような、こっくりとした暖かい色合いのオレンジ色の花や、牛肉のように(笑)
赤に白の霜降りが入った花。小豆のような、ポピーにしては地味な色調の花。そして、
薄いクリーム色の花びらにピンクの縁取りが入ったそれは、まるで瑞々しい白桃のようで
ポピーは匂いがしないはずなのに、今にも甘い香りが漂ってきそうだった。


美し過ぎる花々を見ているうちに、我々母子に「…花、摘みたいねぇ」という黒い気持ちが
芽生える。ポピーは安価な花なので、摘み取りを許可している所も多く、実際この日も
摘んでいる人を何人か見掛けた。しかし、別に「摘み取りOK」の看板が出ているワケでも
なかったので、後ろめたい思いをしながらコソコソ摘むくらいなら止めとこう、と
泣く泣く諦めて帰ろうとしていた時、後ろの方から「取ってもいいんだよー」と話す
声が聞こえた。「え?今何と?」と驚いて振り返ると、いかにもジモティなおっちゃんと
観光客2人組が会話していた。あ、あの、おっちゃん今確かに「取っていい」とおっしゃって
ましたよね? ホントに? 事実を確認すべくそのおっちゃんに近づき「あ、あのー
今お話しされてたのを聞いてたんですが、ここの花って…」と、丁寧な言葉遣いで尋ねた所
このおっちゃんは、対面して間も無い私に「おお、いくらでも取って大丈夫だよ。
何なら、全部持ってってもかまわないよーっ」
などと、素敵過ぎるオヤジギャグを
カマしてくれたのでした^^;。何て人懐っこいおっちゃんなんだ。フイをつかれて爆笑して
しまったではないか。おっちゃん、GJ(^з^)b
更に話を聞くと、この花畑は6月に入ると潰してしまい、野菜の畑として使用するから
シーズンの終わりには摘んでかまわないそうだ。言われてみれば、花畑の所々で花が
倒れている箇所があり「暴風雨で倒れたのか、花を摘んだ人に踏み倒されたのかなぁ」と
思っていたのですが、それらは多分既に潰す準備をしていたってワケですね。
晴れて許可をいただき、おっちゃんにお礼を告げた後、腹、ヘリコプター(寒)だった
ことも忘れて1時間以上かけて摘みまくり、斯くして我々の手には、帰りに姉の家に寄り
花瓶3つ分の花を押し付けた上、自宅の花瓶4つを総動員しても尚、飾り切れなくて
余った分をバケツに入れておかなければならないほどの成果を手にしたのでした。
…タダだからって、貧乏性にも限度があるぞ、おい^^;


午前中の雨のせいで、泥濘に足を取られて転び、ケツを泥だらけにするというお約束を
カマしつつ、ポピー畑からほんのちょっと離れた所にある「麦なでしこ」という花の花畑に
向かう。色は薄紫の1色のみというポピーに比べたら地味な花だけど、花びらにくっきりと
線が入っていて中々凛々しい花である。14日にここを訪れた際にはちらほら花を
咲かせていたのだが、ポピーと比べると弱々しい花なので、正直既に見頃は過ぎて
いるだろうと思っていたのだが、こちらもまた最盛期で、これまたいい意味で期待を
裏切られた。かなり日が落ちて薄暗い中でもはっきりわかるくらい、一面薄紫の花畑。
ポピー畑の規模の約1/10位だけど、それでもかなり見応えがあって圧巻だ。
…こんなことなら、もう少し早くポピー摘みを切り上げとけば良かった(T_T)。
もうちょっと明るい時に見たかったよ(泣)。
そして更に嬉しいことに、こちらの花畑では「ご自由にお摘み下さい」との看板が
出ていた。ブラボー! 何て気前がいいんですか鴻巣市! 既に後部トランクがポピーで
満タンにも拘わらず、摘ませていただきましたよ、ええ。「…触ってもいないのに
手から草の匂いがします!」とはヒロシのネタだけど、この日の我々は「…触り過ぎて
全身から草の匂いがします!」状態になってしまったのだった。←つまんねぇーPart2


メシを作る気力が無くなったので、回転寿司で夕食を済ませ、帰宅してすぐに
ポピーの茎を火で焼く作業に取りかかる(この作業をしないと、ポピーは水揚げが悪くて
1日も持たずに枯れてしまうのだ)。最初はライターで1本1本焼いていたのだが、
そんなんじゃとてもおっつかず、途中から数本まとめてガスコンロの火で焼くことに。
ポピーの茎には太めの産毛*2が生えていて、ガスコンロの強い火だとこの産毛が一気に
燃え上がるのがちょっと怖い。
作業を終え、仏壇・食卓・玄関・トイレに飾ってみた。帰宅した当初はかなり萎れてて
不安にさせられた麦なでしこも、水に挿したらどんどん元気を取り戻して一安心*3
…それにしても「花は心のビタミン」(byカーリー)とは良く言ったモンだ。家の中に
花があるだけで、どんなにテメェがショボくても華やかな気持ちになれるよん。


今回の花見は、鴻巣市に良い印象しか持てなかった(笑)。地元の人との交流、素晴らしい
花畑、そしてその花を摘み取ってもOKという気前の良さ。ありがたやありがたや(^人^)
事情が許すなら住みたいよー。

*1:元ネタは何だっけ^^;

*2:日本語として間違ってるような気が…まあいいや

*3:こっちも一応焼きを入れといたのが良かったのかな